Geo-Strategy
設計計画Ⅱ 第4課題「武蔵野美術大学建築学科棟」
共同設計:磯野信・渡辺大輝・水野幹大

大地(Geo)の操作によるpublicとprivateの駆け引き(Strategy)
キャンパスを横断する計画道路(3-3-3道路)が開通して以降、武蔵美の土地は大きく南北に分断されている。従来の中央広場を中心とした閉じたキャンパス計画からは打って変わり、現在は地域の交通と学内の動線が直交して干渉している。そうした道路に面した空地に「地域に開かれた新しい顔」と「静謐な学びの場」の2つの要素が干渉しつつも距離感を保つ、publicとprivateな空間の駆け引きが生じているような建築学科棟を提案する。
本設計では地域に開いたpublic空間としてギャラリーとその外構に大きな起伏を設けた。周辺の土地は平坦なため、起伏した大地が地域にとってシンボル的な空間となり求心力を生じさせる。ここでは美術大学ならではの活動としてギャラリー展示や屋外展示が行われ、芸術を通じた地域との交流が生じる事が期待される。
一方でprivate空間に目を向けると、現在大学で供用されているような淡白なプランニングの近代建築群は、学校空間としての使い易さこそあれ、他学年・他学科との繋がりが生じづらい。そこで、現行の建築学科棟の平面計画を踏襲しつつ、地階部分の豊かな起伏を淡白な建物に陥入させた。各フロアが連続的に繋がることでフロアの概念を薄め、地域と大学、学生と学生のより滑らかな交流を促進させることを企図した。






地下平面図

地階平面図

2階平面図

3階平面図

東西立面図

南北立面図

短手断面図

長手断面図