形から形作られた形 ー formed from form ー
設計計画Ⅲ 第1課題「建築のタッチ・フォリー」

「建築のタッチ」というキーワードからフォリーを設計する
建物が構築されていく過程において、コンクリートの打設は左官と並んで極めて平面的な働きかけといえる。
木材や金属の部材の組み立てと異なり、打設という行為自体がその瞬間だけのものだからこそ、型枠とコンクリートの間には「作るもの⇄作られるもの」の関係性が端的に示されている。
木材や金属の部材の組み立てと異なり、打設という行為自体がその瞬間だけのものだからこそ、型枠とコンクリートの間には「作るもの⇄作られるもの」の関係性が端的に示されている。
そこで、打設に使った型枠を取り外さずに少し離した所に配置してコンクリートと型枠に挟まれた場所を作ることで、その瞬間性や関係性が漂って感じられるのではないかと考えた。
本設計では、それぞれ異なる素材からなる「挟まれた空間」をXYZ三軸上に構成することで挟まれ方に濃淡を生み出し、フォリーの内外を思い思いに行き来する中で視線・思考の往復や循環が促される。
このフォリーの体験で目指した「建築が人によって形作られる(タッチされる)瞬間の絶対的な感覚」は、価値体系の相対化が進みあらゆる存在の実感が薄れていく時代の中で、その存在性を回復しうるのではないか。

コンクリート ⇄ 杉板型枠

コンクリート ⇄ パネコート

コンクリート ⇄ 鋼板型枠




平面図・立面図・断面図








