「眺めたり触れたり」 ~3Dスキャナの勘違い~


photoⓒday04
玉切りされた樹木を3Dスキャンした際に意図せず起こった「ホロウマスク錯視」現象をペーパークラフトで再現した作品
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三次元計測の種類
三次元計測の種類
3Dスキャンの方法は機械で対象物を直接触って計測するかによって「接触/非接触 計測方式」の大きく2つに分類される.
非接触の方式のなかでも、光を当てたり読み取ったりする「光学式計測法」は汎用的な機器として広く利用されている.

出典:吉澤徹『最新 光三次元計測』朝倉書店,2006
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各データの3Dスキャン環境
各データの3Dスキャン環境
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膨らんでいる方|正しい形状
膨らんでいる方|正しい形状
レーザー光を直接照射して形状をリアルタイムで把握する方式のため、データに破綻が起こればすぐ分かる

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凹んでいる方|誤った形状
凹んでいる方|誤った形状
撮影した画像から読み取れる特徴をもとに後で3Dデータを再構成する方式のため、見た目が同じでも形状が元と違う立体が生成される場合もある

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光を用いて形状を測定する3Dスキャナにとって、
自ら発する光線は対象に触れるための「手」のようなものと捉えられるだろう.
自ら発する光線は対象に触れるための「手」のようなものと捉えられるだろう.
機械もヒトと同じように、受動的に目で見た情報・能動的に手で触れた情報によって、
世界を認識できたり・できなかったりしている.
世界を認識できたり・できなかったりしている.
